技術・サービス情報【工場の衛生・環境改善編 5】清潔作業区域 生地調整・仕込み室

※掲載内容は2000年1月現在の情報です。現在とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

清潔作業区域 生地調整・仕込み室

仕込み室はおいしさ、味覚の基本構成を行う重要な作業場です。仕込み時による異物混入、細菌の侵入を防ぐためには空調管理、害虫類侵入の防止策、異物混入防止措置、空気中に浮遊する菌や粉塵を回収することによる汚染防止、整理・整頓による清潔の励行など周囲の環境づくりが必要となります。
食品の安全性の向上と品質管理の徹底を求める工場環境の改善に取り組んでください。

目的と注意点

  • 人が原因の異物混入や汚染を防止する 【改善処置方法:1,2,3,4,5,6,7,8,9,10】
  • 品質管理 【改善処置方法:11,12】
  • 設備環境からの異物混入・汚染防止 【改善処置方法:13,14,15】
  • 原料からの異物混入・汚染防止 【改善処置方法:18,19,20】

改善処置方法

  1. 入室時、石鹸・爪ブラシによる手洗い、殺菌液消毒の励行
  2. 作業者が健常であるか、怪我などがないか確認
  3. 作業者の検便検査の実施[年2回]
  4. 専用作業着、帽子、ネット、専用靴、マスク着用
  5. 鏡を備え、入室時に粘着ローラーで毛髪・落毛・糸屑など排除の実施
  6. 作業者は汚染作業区域と非汚染作業区域間の移動禁止
  7. 作業者は爪を短く切り、腕および手指に腕時計、指輪、マニキュアを付けない。また私物の筆記具類など落下の恐れのあるものは持ちこまない
  8. 作業場には訪問者はできるだけ立ち入らせない。やむを得ない場合は作業者と同等の服装着衣で入室する
  9. 標準衛生作業手順のマニュアル化(作成)とそのチェックを徹底
  10. 衛生教育(洗浄・消毒・殺菌)により作業者の衛生に対する認識を深め、正しい知識を身に付けさせ、作業を実施する
  11. 分別管理による原材料、添加物、容器、器具類、廃棄物の定位置保管など。整理整頓と清掃
  12. 品質測定(比重・粘度など)、作業内容チェックと記録保存(測定結果など)の実施は担当責任者を決め、マニュアルに沿って実施
  13. 機械用具は作業開始・後に必ず洗浄、消毒、殺菌、乾燥を励行
  14. 水道水以外の水(井戸、貯水タンク)は年1回以上、水道水は年1回水質検査を実施
  15. 日常の点検による異物混入の防止
    機械、設備の器具・部品(ボルト・ナット)の傷、劣化による破片脱落の有無、また機械油などによる汚染に注意
  16. ネズミ、ゴキブリなどの侵入防止策の改善(窓は密閉、出入り口の自動扉、排水口の金網など)
    ※詳細は衛生・環境改善編 2,3参照
  17. 換気・空調設備の定期清掃・点検[6ヶ月毎]
  18. マニュアル手順に沿った原料の仕込み管理で品質、安全、工程を円滑に進めることが異物混入や汚染の防止につながる
    ※材料の記録保存確認、分離保管、害虫侵入防止措置、害虫駆除・消毒、適温・適湿保持、換気・空調設備の定期清掃や点検
  19. 原材料の衛生管理状況の把握
  20. 基準から外れ(温度や材料の状態などが適切ではない、配合ミスなど)悪い結果(正常でない製品ができる)が予測される場合は回収廃棄する(妥協しない)

こんな環境が望ましい「清潔作業区域の構造」

  • 耐久性に優れ平滑
  • 洗浄・清掃がしやすい構造
  • 排水設備がある

天井・内壁

  • 凹凸がなく耐水性、耐衝撃性がよい
  • 洗浄掃除が可能(生地が拡散するため)
  • 内壁と床面の接する角に半径5cm以上の丸みを持たせる(掃除がしやすい)

空調

  • 換気・空調設備の設置(熱気や湿気がこもらず、適温[20℃]適湿[60%以下]の保持)
  • 粉塵回収装置の設置(室内浮遊菌、粉塵などの回収)

照明

  • 100~200ルクス程度の明るさ
  • 照明器具は埋め込みのものがよい

【工場の衛生・環境改善】バックナンバー

  1. 環境改善の提案について
  2. 汚染作業区域 搬入場
  3. 汚染作業区域 原料倉庫
  4. 準清潔作業区域 計量室
  5. 清潔作業区域 生地調整・仕込み室
  6. 清潔作業区域 洗い場(洗浄室)
  7. 準清潔作業区域 焼成室
  8. 清潔作業区域 仕上工程(1) 作業場
  9. 清潔区域作業 仕上工程(2) クリーンルーム
  10. 清潔作業区域 仕上工程(3) クリーンルーム設備についての参考資料
  11. 清潔作業区域 包装室
  12. 準清潔作業区域 出荷場
  13. 汚染区域 更衣室・作業員出入口
  14. 作業者の具体的管理