技術・サービス情報【工場の衛生・環境改善編 3】汚染作業区域 原料倉庫

※掲載内容は1999年11月現在の情報です。現在とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

汚染作業区域 原料倉庫

原料倉庫は汚染作業区域です。土壌から生産される原料(デンプン、小麦粉、砂糖、香辛料など)は土壌汚染の機会を持ったものであり、他の非汚染作業区域(仕上工程作業場や包装室など)とは明確に区別し、区画して設置することが重要です。

目的と注意点

【目的】

  • 原材料の品質一定保持と微生物の放出または侵入・増殖を防止

【構造上処置の欠陥に関する改善】

  • 原材料の保管の仕方・取扱い 【改善処置方法:1,2,3】
  • 原材料保管時の管理 【改善処置方法:3,4,5,6】
  • 衛生管理 【改善処置方法:7,8,9,10】

【空調設備に関する改善】

  • 温度・湿度・空気の管理
    菌を除去する、また菌が繁殖しにくくなる環境をつくります 【改善処置方法:11,12,13】
  • 微生物の増殖への対応
    保存中に微生物が増殖する恐れのあるような原料は特に注意が必要 【改善処置方法:14】

改善処置方法

  1. 原材料は品質一定の保管が原則。通気のためスノコなどを敷き、直接床面に置かない。また壁面からも適当に離して推積する
  2. それぞれの材料により保管条件が異なるので、液状用倉庫と乾燥物倉庫は完全に区別する
  3. 原料を推積する場合は必ず材料の識別入庫順別などを管理し、先入れ・先出しの原則を守り入荷日の記録を明確にしておく
  4. 作業者の日常・定期点検の不備による危害を出さない、教育の実施
  5. 在庫量は通常の使用量に応じた最小限にとどめ、不適合な材料は処分する
  6. 使用後の袋、缶のフタ、ビン類のキャップなどは完全に締め、外部からの異物の侵入を防ぐ
  7. 倉庫内は常に掃除(整理整頓の徹底)
  8. 倉庫内は衛生消毒(防虫・除菌)を定期的に(年4~5回)実施するのが良い
  9. 虫・ネズミなどの侵入防止(窓の密閉、網戸、暗室の設置、自動開閉ドアへの改良、殺虫灯・捕虫灯の設置など)用途に応じ改善する
  10. 昆虫・ネズミなどの侵入に対し生息調査を実施し駆除する
  11. 温湿度計の設置(倉庫内の温度は一般的には20℃以下、湿度は40~50%以内が適当)
  12. 特に粉の中の変敗原因菌の菌数を増やさないため、倉庫内は常にフレッシュな空気の循環が必要
  13. 倉庫内に蔓延している粉塵は微生物(カビ菌・細菌)を含んだ汚染対象菌で、危害発生の原因になる。空気・人・水などに伝播し、工場内へと拡大汚染の起源となるので常に粉塵の回収が必要
  14. 衛生的で温度・湿度管理が可能な場所に保管し、他にも水分活性、pH調整などの措置を講じながら短時間での処理を心がける
    ※微生物が増殖する恐れのある原料・・・水分活性の多いもの
    油脂類、液卵、餡、クリーム類、ジャム類、果実類、香料液、乳製品(牛乳・チーズ・バター・練乳・ヨーグルト)他

【工場の衛生・環境改善】バックナンバー

  1. 環境改善の提案について
  2. 汚染作業区域 搬入場
  3. 汚染作業区域 原料倉庫
  4. 準清潔作業区域 計量室
  5. 清潔作業区域 生地調整・仕込み室
  6. 清潔作業区域 洗い場(洗浄室)
  7. 準清潔作業区域 焼成室
  8. 清潔作業区域 仕上工程(1) 作業場
  9. 清潔区域作業 仕上工程(2) クリーンルーム
  10. 清潔作業区域 仕上工程(3) クリーンルーム設備についての参考資料
  11. 清潔作業区域 包装室
  12. 準清潔作業区域 出荷場
  13. 汚染区域 更衣室・作業員出入口
  14. 作業者の具体的管理