【製造現場の基礎知識 21】蒸成:蒸すってどんなこと?

※掲載内容は2003年11月現在の情報です。現在とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

衛生・・・殺菌方法の食品製造現場での用途例

前回では食品製造に関係する殺菌方法にはどのようなものがあるかをご紹介しました。
今回はそれらの殺菌方法の代表的な用途例をご紹介します。

殺菌(消毒)方法 働き 使用・用途例
殺菌灯 紫外線の殺菌効果を利用し、原生微生物の殺菌と増殖を抑制
  • 室内の空気中菌(落下菌)による汚染防止(空気衛生)
  • 冷蔵庫内の空気殺菌
  • 水の表面殺菌と、使用済み処理水の殺菌
  • 洗浄後の機器・パーツ類・容器等の汚染防止
  • 包装(殺菌線透過の良いもの)された商品の殺菌(外側から照射殺菌)
オゾン
(オゾンガス)
(オゾン水)
オゾンの酸化力を利用し、殺菌・脱臭・脱色・酸化分解等する
※殺菌速度が速い
  • 工場の廃水処理、冷却水系の生物付着防止
  • 鮮度保持
  • 機械部品や器具の洗浄
  • 殺菌(包装材・空気等)
  • 防虫・防鼠
  • 脱臭(冷蔵庫・生ごみ室・トイレ・更衣室等)
アルコール 変性アルコール、アルコール製剤等。微生物への生育を抑制する。
ただし、アルコール類が蒸発すると抑制能力は無く、一時的な効果である
  • 手・指先・作業台・器具類・ベルト面・製品・原料等、一般的に二次汚染防止の消毒液として使用
  • 製造室全体に噴霧して、落下菌の殺菌を行う(薬剤との併用が望ましい)
薬品類
  1. エタノール消毒剤
  2. ホルマリン消毒剤
  3. 逆性石鹸
  4. 次亜塩素酸ソーダ
  1. 最も一般的な消毒剤。器具の消毒等に使用
  2. 作業用衣類・器具などの消毒、また蒸気を発生させ室内や大型機器の消毒にも使用
  3. 手洗い後の消毒液として使用
  4. 工場内・機械部品・素材・手洗い等多岐にわたり消毒に使われるが、使用後は必ず水洗いが必要。金属腐食性もある
強酸性電解水
強アルカリ性電解水
微生物や細菌の除去と増殖の抑制
例:強酸性電解水はpH2.7で菌の生育が存在しない領域とされている
  • 床面の除菌、壁の清浄
  • 従業員の手洗い
  • 機器・容器・調理場の洗浄
  • 除菌洗浄水としても使用される
蒸気 過熱水蒸気または各種薬品の蒸気で空気中または対象物の表面を清浄化 気体を対象とした清浄化操作で、工場内の空気の清浄化、壁・床面の消毒に使用。ファンで蒸気(薬剤等)を室内に拡散させる。
圧力の高い蒸気を作り、ホースで部分的な殺菌する方法もある。
煮沸
  1. 沸騰した湯の蒸気の圧力を上げ(庫内等に蒸気を閉じ込める)、高温で殺菌する
  2. 熱湯(高温で殺菌)
  1. 製品完成後の「殺菌庫(蒸かん庫)」として使用している
  2. 80℃以上の熱湯で洗浄しながら、その熱で器具等を殺菌する方法
超音波 超音波で薬液を噴霧し(加湿器のような状態)、空気中または対象物の表面を清浄化 気体を対象とした清浄化操作で、工場内の空気の清浄化、壁・床面の消毒に使用。

上表の殺菌方法は食品製造現場で使われますが、工場の規模や構造、生産品目等により、その取扱いや使用方法、前後工程、人員教育等が異なります。

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