【製造現場の基礎知識 16】基本計算:充填機(ピストン)の場合

※掲載内容は2003年6月現在の情報です。現在とは異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

基本計算・・・充填機(ピストン)の場合

充填機は製品の生地を定量分割し、大きさや形を均等になるように絞ります。
今回はピストン式充填機を用いた場合、どのような生地がどのくらいの量絞れるのかということが、どのような計算と条件で求められているのかをご紹介します。

充填量の算出方法には次のような関係する条件がある

充填量を求める前に

  • ピストン径は?(cm)
  • ピストンストロークは?(cm)
    最小ストローク、最大ストロークはお手元の仕様書を参照ください。
  • 生地の比重は?
  • 生地の種類による効率は?(%)
    代表的な例は下表参照ください。
    生地の種類による代表的な効率

種類 効率(%) 比重
スポンジ生地 70 0.45
シュー生地 80 0.90
マドレーヌ/フィナンシェ 95 1.00
カスタードクリーム 70 1.20
生クリーム 70 0.57
どら焼生地 90 0.98

効率は充填物の比重や粘度、充填機の回転数や充填方法によって変わります。
目安として参考までにご覧ください。
※同じ製品名でも各々の配合により違います。

V:充填容量(cc)
特定のピストン径・ピストンストロークで充填できる容積(理論値)

W:充填量(g)
特定のピストン径・ピストンストロークで充填できる生地の重量(機械の条件や生地の粘度などによる抵抗を考えず、100%充填できるという仮定での理論値)。

D:ピストン径(d=半径)(cm)  S:ピストンストローク(cm)  P:充填物の比重  η:効率(η/100)  円周率:3.14

充填量計算式

上記の表で分かるように、充填可能な容量(cc)に生地の比重を乗じることでその重量(g)が求められ、さらに各々の生地質、また機械の条件による効率(%)を乗じたものが、その生地が実際に充填される重量となります。
「充填」という操作では、ピストンの動きで充填部に引き込める生地量が、各生地の比重や粘度によって大きく違います。1台の充填機で複数の生地を兼用する場合や、均等な充填を行うためにも、使用する生地ごとにその特性をよく把握しておくことが重要です。

「比重」とは?

比重とは4℃の一定容量の水の重量に対して、それと同容積の物質の重量比です。充填機を用いて生地を分割する場合、生地の比重は大きく影響しますので、把握しておきたい大切なポイントです。生地の比重は下記のように求められます。

【例】同じ容積・重量の容器に中味を満たしたとき、水が120gで、測定する生地が80gの場合、比重は0.6になります。

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