【お菓子づくりの留意点】第7回 お菓子づくりに使われる主要な原料2「小麦粉」

※掲載内容は2008年10月30日現在の情報です

第7回 お菓子づくりに使われる主要な原料2「小麦粉」

お菓子づくりにおける小麦粉の大きな役割は、グルテンによって菓子の骨格を形成することである。また、小麦粉中のデンプンのα化が、菓子の口どけ、味、柔らかさ、風味、消化吸収、日持ちなどに大きく関係する。

小麦粉

グルテンとはどんなものか

小麦粉に水を加えて練ることで形成される粘弾性のあるタンパク質。小麦粉に主として含まれている2種類のタンパク質(グルテニン[弾力]、グリアジン[粘り])に水と力が加えられると双方の特性をもった、粘りと弾力のある「グルテン」ができる。

グルテンと他の原料との相関関係

油脂(グルテンの形成を弱める:柔らかい、サクサクするなど)

ミキシングの早いうちから油脂を混ぜると、タンパク質の表面が油脂に覆われて水和が妨害されるので、グルテンの形成が遅らされ、結合が弱まる(図1)。

【例】クッキーのサクサクとしたもろい食感

砂糖(グルテンの結合を弱める:柔らかい、しっとり感など)

グルテンの形成には水分が必要であるが、砂糖が入っていると吸水力が強いため、生地の中の水分を奪おうとする。必要な水分が小麦粉に行きわたらないためにグルテンの形成が遅れたり弱まったりする(図2)。

乳化剤(グルテンの伸展性が良くなる:生地ののびがよい)

グルテンには、水になじみやすい部位(親水性)となじみにくい部位(疎水性)があるが、乳化剤がそれらの結合を促進し、つながりを緻密・強固にするので、グルテンの伸展性がよくなる(図3)。

その他

塩類(グルテンを強固にする:コシが強くなる)
塩はタンパク質の分解(プロテアーゼ作用)を抑制するので、グルテンが引き締まる。

生地ダレ防止の効果がある。

アスコルビン酸【ビタミンC】(グルテン形成の促進:コシが強くなる)
酸化によって、グルテンの中のシステン(アミノ酸)同士の結合が増えることで強固になる。

小麦に含まれるデンプンのα化(糊化)とβ化(老化)

老化を遅らせるには

デンプンのα化における熱のかけ方によって老化しにくいα化の構造にすることができる。

また、糖や乳化剤などを添加することによって、自由水を結合水とすることにより、老化を抑制することができる。

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