【お菓子づくりの留意点】第5回 クッキー生地

※掲載内容は2008年8月22日現在の情報です

第5回 クッキー生地

クッキー生地は粉の割合が多く、お菓子の生地の中ではかたい部類である。油脂の状態により仕上がりが左右されるので、均一な製品をつくるには原材料や仕込み室、仕込みあがった生地の温度管理が重要。

【留意点 1】油脂の温度管理が重要

油脂は、いつも同じ適切な温度に調整してから使用する。

冷えたまま使用するとダマが残り、それをつぶそうとして混ぜすぎて比重が軽くなることがある。逆に温度が高いと油脂が溶け出したり、小麦粉のグルテンの生成も安定せず、一定した製品ができない。

油脂の温度によっても最終的な生地温度が左右されるため、焼成にも影響することがある。

油脂の温度による変化は、作業性だけでなく生地組織内の反応、仕上がりの品質まで影響するので、仕込み室内の温度など作業する環境から整えることが望ましい。
※2種類の油脂を混合して使用する場合などは、かたいものを練って、もう1種の油脂とかたさを合わせてから混ぜるとダマにならずに混ぜられる。

バター、マーガリン(固形油脂)のショートニング性

バターやマーガリンなどの固形油脂は、生地の組織の骨格となるグルテンの形成を阻止し、もろい生地にする効果がある(これをショートニング性という)。そのため固形油脂が配合される量の多いクッキーの場合は、グルテンが結合しにくく、サクサクとした食感が得られる。逆に少ない場合はパキッとした歯ごたえの強い製品になる。

ショートニング性は、固形油脂の温度(バターの場合13~18℃)とかたさが適正で、生地組織の中全体に層となって練りこまれているときによく発揮される。

【留意点 2】生地をねかせる

できあがったクッキー生地は、すぐに伸ばしたり型抜きしたりせず、ねかせてから次の作業(成型)をすることが多い。

ねかすことで生地の中で何が起こっているのか?

安定して生地を分割するには・・・

  • 適切な生地温度は、18~20℃。生地は冷たいと、かたくて絞れない。低温でねかせた後には生地全体が均一に適温となるよう、全体を揉んだりして調整してから使用する。
  • 生地が温まっている状態では、油脂が溶けて分離してしまう。
  • 型抜きなどに生地を伸ばして使用するときは、一気に伸ばそうとせず段階をもって伸ばす。
    一気に伸ばそうとすると、グルテン組織がムリな力で伸ばされるので、元に戻ろうとする力が強く働き、焼いたときに形が安定しない。

お菓子づくりの留意点メニュー

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※生地配合や製法は、条件が異なる場合があり、掲載内容が当てはまらないこともあります。あらかじめご了承ください。