【お菓子づくりの留意点】第3回 どら焼生地

※掲載内容は2008年5月29日現在の情報です

第3回 どら焼生地

どら焼生地は、卵に砂糖や副原料を摺り合わせるように混ぜ、ねかせる時間を十分とるのが特徴。混ぜ方やねかせる時間の取り方により、食感が変わることがあるので注意が必要。

【留意点 1】卵(卵黄・卵白)、砂糖は“しっかり混ぜる”のが基本

焼きあがった皮に黄色い斑点が現れたり、皮がかたくなるのは、混ぜ不足に起因することが多い。また、生地温度は卵の温度で左右されるので、温度を一定にしてから使用する。

卵黄と卵白

砂糖を入れる前にしっかり混ぜる。混ぜ不足になると、黄卵の膜と砂糖が結合した黄色い斑点ができやすくなる。


焼成中の状態


焼成後

卵と砂糖

砂糖を加えた後もしっかりと混ぜる。糖分と水分が結合した“結合水”を粉に含ませることで老化しにくい生地ができる。

よく混ざっていないと、粉が糖分と結びついていない水分(自由水)も含んでしまうので、老化しやすくなる。

【留意点 2】生地をねかせる(しめる)

仕込みあがったばかりの生地は粘度が安定していないので、一定時間ねかせる。ねかせる時間が短いと生地の厚み・形、火通りの状態、製品の食感が一定しないことがある。

一般的などら焼生地では、20℃強で1時間以上ねかせる。

※生地温度が高いと、生地が変性(グルテンの出すぎ・デンプンの分解・エア抜け)しやすくなる。また生地温度が低すぎると焼きにくくなるので注意。

なぜ、ねかせるのか

粉に含まれるデンプンが水分を吸収し膨潤して粘度が出る。デンプンが水分を含むことで、火通りが良く(α化しやすく)なり、ふっくらと焼きあがる。

なぜ1時間以上ねかせるのか

ねかせはじめから1時間くらいまでは粘度が上昇するが、それより長くなると上昇が見られなくなる(下記グラフ参照)。よって、一番粘度が高まったところに2回目の水(膨張剤はこれに混ぜて加える)を加えて最終的に粘度を調整することで、粘度の安定した生地ができる。

【留意点 3】焼き方

皮を焼成する際は、温度と焼き板に塗布する油の量を適切にする。

温度

焼成前には必ず温度計で焼き板の温度確認をする(約190℃)。計測はいつも同じポイントで行うと良い(上火の後などの焼き板の温度が一番高くなるところをおさえておくのも良い)。

油の量による現象例

目安としては“焼き板から生地がきちんとはがれる範囲で少なめの量”が理想的。

お菓子づくりの留意点メニュー

※ご紹介している内容は、掲載時点のものです。
※生地配合や製法は、条件が異なる場合があり、掲載内容が当てはまらないこともあります。あらかじめご了承ください。