【お菓子づくりの留意点】第2回 バターケーキ生地

※掲載内容は2008年4月30日現在の情報です

第2回 バターケーキ生地

パウンドケーキやマフィン、マドレーヌ、フィナンシェなど、バターやマーガリンなどの油脂をたっぷり使用するバターケーキは、油脂の管理方法や混ぜ方でできあがりが大きく変化する。油脂類は温度によりかたさが変化するので、その特性を理解し温度管理することが重要。

【留意点 1】油脂は、温度で性状が変化する

バターケーキ生地は、要となる油脂類の温度の違いによって仕上がりに影響が出るので、仕込みには温度を調整していつも同じ条件で使用する。

油脂の温度(かたさ)は重要。必ず仕込前に確認・調整すべき

温度が高く使用する油脂がゆるくなりすぎていると、他の材料を混ぜていくとき空気を抱き込みにくいので比重が出にくくなる。このため焼いてもボリュームは出ず、かたい仕上がりになる。

温度が低く油脂がかたいまま使用すると、柔らかくしよう、ダマをなくそうと余計に攪拌してしまうため、必要以上に比重が軽くなることがある。比重が軽すぎると充填機から出なくなることもあり、生地の目が粗く、パサつく、同じ量目なのに焼くと型から溢れてしまう等の現象がある。

溶かしバターを加えるときも、いつもと同じ適切な温度に調整できているかどうか確認する。溶かしバターの温度によって、それを加えた後の生地全体の温度が左右されるので、毎回温度が安定していないとオーブンの温度をいつもと同じに設定しても焼きあがりは安定しない。溶かして高温になった油脂は時間の経過による温度変化が大きいので扱いには注意する。

【留意点 2】混ぜるときは

バターケーキの生地は流動性が少なく、ボールの壁面や底面にくっつきやすい。生地の混ぜ残しがないかどうかをこまめに確認し、スケッパー等でかき落として混ぜていくと、より均一になる。

油と水は混ざりにくい

油脂をベースに仕込んだ生地に卵を合わせるときは、油と水分なので混ざりにくいが、卵黄に含まれる成分(レシチン)が乳化安定剤の働きをすることによって、油脂の中に混ぜて拡散させた水分(卵)を、分離しないよう安定させることができる(乳化)。

より混ざりやすくするには、卵の表面積を多く油脂に触れさせるほうが乳化させやすいので、卵はいちどに加えるのではなく、少量ずつ加えていくと良い。

【留意点 3】絞り方と、焼き方のポイント

パウンドケーキのように厚みのあるものは、先に下火を入れて全体を膨らませてから、上火をかけて焼成する(表面を膨らませて、割って噴出させるように焼くことで内側まで焼ける)。平らに焼く厚みのない製品は、焼成中に表面から生地中の気泡が抜けてしまいやすいので、先に上火を入れてから下火を入れる。

  • オーブンの設定、焼くときの実際の温度は一定になっているか?
    焼成温度が低いと表面の割れができにくくパサついた焼きあがりになる。
    高すぎると表面だけ焼けて芯まで火が通りにくい。
  • 生地の仕上がりの温度帯が、いつもと同じ範囲になっているか?
    生地温度がいつもと著しく違っている場合は、油脂やその他原料の温度が違うなど、仕込みの段階で何らかの問題が考えられる。
  • 同じ生地配合、同じ生地量でも、型の深さや型の口の寸法に よって焼きあがり(表面の割れ具合等)変わってくる。

お菓子づくりの留意点メニュー

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※生地配合や製法は、条件が異なる場合があり、掲載内容が当てはまらないこともあります。あらかじめご了承ください。